
↑この後、一輪車と台車でもパフォーマンス
ドロンパはつくづく幸運な星のもとに生まれたものだと思う。
たしか、彼が東京に魅せられたのは、5年前のナビスコ決勝を父ダヌキに連れられて見に行ったのがきっかけだったはず。縁があってマスコットとしてチームで仕事をするようになった最初の年に、東京は再びナビスコ杯を獲得することになった。なんという運の強さ。まさに幸運のタヌキである。
しかし、ここに至る道が平坦だったわけではない。伝統的に「マスコット不要論」が根強いチームにおける「マスコット業」は、簡単なものではなかったのだ。
そして、ドロンパにとっては、開幕戦以来の大舞台となるナビスコ決勝。ローラースケートは開幕戦以来、一輪車はスタジアム内では初、そして「かめひよ」とのコラボで覚えた台車パフォーマンスと、「T・O・K・Y・O」。ドロンパとゴール裏はついにシンクロし、ゴール裏からは「ドロンパ」コールが湧き上がったのだ!
いや~、しみじみうれしかったね。今まで、ゴール裏からドロンパコールが聞こえたことはなかったもの。たぶん彼らも社長と同じく「マスコット不要論」に与しているのだろうと、ドロンパファンとしてはいつも一抹の寂しさを感じていたのだ。
全身で「TOKYO」を表現するドロンパと、それに合わせてくれるゴール裏を見たとき、「ドロンパはもう大丈夫だ」と心底安心することができた。名実ともに、東京ドロンパは東京のマスコットになり、東京に欠かせない仲間になったのだ。
優勝が決まったあとは、チームでは最年少の新参者なのに、いちばん長い時間カップにさわりまくっていたし、選手からもかわいがられていた。
おまけに、優勝報告会では、ひとりだけすばらしい新しい衣装を用意してもらっていたではないか! 他の選手たちはみんなTシャツをもらっただけなのに、ドロンパだけが特注の純白のスーツ。冷遇されたこともあったけど、こんな晴れ舞台を用意してもらえるとは! ドロンパ、本当によかったね~!
今年、東京ファンには「チームマスコットがいる喜び」がもたらされた。しかも、うろうろ歩き回るだけのマスコットではなく、実に芸達者な愛嬌者である。この決勝では、一芸に秀でている分、マスコット対決でも勝っていたかも!?
会場につめかけた東京ファンの中には、あの大きな尻尾をはやしたり、ドロンパぬいぐるみを持参していた人が何人もいた(実践するのは年齢的にイタすぎるので、さすがに私にはできなかったです(笑))。尻尾ストラップをつけている人は数え切れないほど。1年足らずの間に、いかにドロンパが浸透したかということの証だろう。
毎回パフォーマンスしてほしいとは思わないし、常に目立ってほしいと思っているわけではない。ただ、いつもそこにいて、選手とファンを鼓舞し、慰め、喜び(時には悲しみ)を分かち合う存在でいてほしい。「毎週、ピッチにいてほしい」とずっと書き続けてきた理由は、そこにある。
来週は、マスコットがいるはずなのに、その恩恵も喜びも経験したことのないチームが相手。ドロンパパワーで粉砕しますよ!
◆
そのうち、「ナビスコ決勝川崎戦でのドロンパさんにあこがれて」と、新たな弟分が登場したりすると、もっと楽しいかも(笑)。
「マスコット就任初年度での優勝」というのはものすごく縁起がいいので、ぜひ「ドロンパお守り」とかその手の幸運グッズを出してほしいっすね。「他に抜きん出る」→「他抜」→「たぬき」ということで、受験生にも効果抜群!? 商品企画の皆さま、よろしく~。
そういえば、ドロンパのシャー!はまだでしたね。昨日もチャンスはあったのに、結局しないままだったし。でも、いつかは見られる日が来ることでしょう。
……あれ、まだ試合のことをぜんぜん書いてないぞ(笑)。
*追記*
夕方、多摩湖自転車道をのんびり漕いでいると、何やら動物が……。ノラネコかな!?とよく見ると、な~んとタヌキじゃあ~りませんか。近所で野生のタヌキを見るのは数年ぶりで、改めてドロンパな縁を感じてしまいましたよ。本日は、実に狸日和な1日でございました。めでたしめでたし。

↑すぐ逃げちゃったので撮れたのはこれだけ
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