もともと南アフリカ大会での日本代表の成績については期待していない。ただひとつ危惧するのは、サッカーファンではない国民がW杯への興味を失ってしまうのではないかということ。
今年のチーム始動日に、城福監督は「W杯は他のメディアが注目してくれる大きなチャンス」だとおっしゃっていた。国民的な注目が集まる大会だからこそ、Jリーグにもスポットが当たり、日本のサッカー界全体が盛り上がるかもしれない。これは、日本のサッカー関係者のみならず、サッカーファンも期待していることだ。
でも、日本代表が最初から惨敗しそうな大会を、一般の視聴者が好んでどれほど見るというのだろうか。世界にはメッシなどのスーパースターがいるが、彼らを見たいというだけでは日本のサッカー熱は盛り上がらない。オリンピックだって、日本人選手の金メダルを期待して見る人がほとんどなのだ。
応援しているクラブの選手が代表に招集されることは、クラブのファンにとっては「痛し痒し」という面があるけれど、祝福して送り出そうとするのは、彼らがW杯で輝くさまが見たいから。一般の人にも、自分たちのクラブを知ってもらって、スタジアムに来てもらいたいからだ。
でも、こんな試合をしているようでは、とてもそんなことは望めない。ただでさえ、サッカーでは視聴率がとれないとか、代表戦がガラガラだとかいわれているのに、これではW杯効果どころか、W杯デフレスパイラルになってしまう。
昨日の試合、監督にも問題はあるのだろうが、選手たちから気迫が感じられなかったのが残念だった。数年前の東京のように、ただ選手が集まっているだけでチームになっていない印象。ナオは頑張っていたけれど……。
昨日の試合を見て、W杯よりもW杯以降が心配になってしまったのだった。みんな、もっと頑張って!
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日テレはナオをスターに仕立て上げたいらしく、本当にナオカメラまで用意して、ことあるごとに褒めちぎり、画面の上部の字幕スーパーであおるほどの熱の入れようで、逆にビックリしてしまった。TBSは俊輔びいきだから、新たなスターが欲しいのだろう。彼が選ばれるかどうかさえわからない段階だが、個人的にはいちばん南アフリカで見てみたい選手。この日も、ひとりだけ熱意とヤル気を見せていたように思った。
実際の試合より、「イナズマイレブン」のほうが面白いと思ったのは内緒(でも何でもない)。最近のサッカー人気に寄与しているのは、どちらかといえばリアルな日本代表よりはこっちのほうかもしれないし。
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