(当時はまだ「東京スタジアム」でしたが)。
当時の私の愛車は、買って半年もたたない真新しいブリヂストンのママチャリだけ。もっぱら近所への買い物に使っていて、自転車で行ったいちばん遠いところといえば、往復10キロにも満たない小平グランドでありました。
東京ファンとしてのキャリアも1年足らずで、やっと練習見学の雰囲気にも慣れたころ。オフィシャルサイトを見ていて、近々練習試合が開催されることを知りました。場所は、アミノバイタルフィールド。今はアメフト専用ですが、当時は東京の練習試合やサテライトの試合が行なわれたこともあったのです。
反射的に「見に行こう!」と思ったのですが、練習試合とあっては直通バスが出るわけもありません。JRの駅から路線バスを乗り継ぐのも、何度も乗換えを繰り返して飛田給駅へ行くのも面倒です。……と、ふと「自転車で行けちゃうかも!?」というアイデアが浮かんだのでありました。
6月末の試合まで、まだひと月近くあります。今から準備すれば、きっと行けるはず。私の「自転車生活」はこうして始まったのでした。
まずは本屋で1万分の1の道路地図を購入。車が怖いので、幹線道路はとてもじゃないけど走れません。とはいえ、今まで走ったことがあるのは「多摩湖自転車道」と、一部の歩道だけ。行けるところまで自転車道を進んでから南下すれば何とかなるかも……などとさまざまな可能性を考えてながら、ルートを想定していきます。
それと平行して、走行練習もしなくてはなりません。とにかく怖がりだし、体力もないのです。途中で行き倒れになるかもしれませんし、目的地に着いたとしても戻ってくる体力が残っていないかもしれません。今思うとバカみたいですが、本当に大マジメに心配していたのです。
かくして、自転車で走る距離を少しずつ伸ばそうという日々が続きます。もちろんサイクルコンピュータなんてありませんでしたから、「今日はここまで、明日はあの駅まで」みたいな目標を定めて。
計画を思いついてから実際に味スタへたどり着くまでには、2週間ほどかかったでしょうか。初めて、味スタの外観が見えてきたときの感動は今も忘れられません。なんだかものすごく遠くへ来たような気がしたものです(道に迷った上に遠回りをしていたので、実際かなりの距離をよけいに走っていたようです(笑))。
練習試合の開催は日曜日。週末ならばダンナも行かれるはず。さっそく、誘ってみました。
「味スタまで、自転車で行ってみようよ~」
「ウチのビーチクルーザーじゃ絶対にムリだから!」
あえなく却下。当時のわが家には、私専用のママチャリと、錆びついたビーチクルーザーしかなかったのです。
せっかく自転車で味スタへ行かれるメドがついたのにな~とガッカリしていたのですが……。
その数日後、ダンナは自分専用のクロスバイクを買ってきてしまったのでした(笑)。同時に、サドルやらメーターやら周辺部品も同時に購入、翌日には、私のママチャリはフラットバーハンドルになり、女性用サドルが付き、おまけにサイクルコンピュータまで……。こうして、私の自転車生活はFC東京のおかげで始まったのでありました。
そして練習試合観戦の日、やっぱり道に迷いまくった挙句に走った距離は往復40キロ以上。所要時間も3時間以上かかったような気がします。今となっては、いったいどこをどう走ればそんな距離になるんだろう?という感じですが……。確か小金井公園に迷い込んで、出口を求めてしばらく園内を走り回っていたような)。それでも無事、帰宅したときの満足感は今も覚えているものです。
そんなこんなで始まった自転車生活ですが、今は自転車のない日々なんて考えられません。ここまで来られたのも、背中を押してくれた自転車師匠と自転車仲間の皆さん、そして日々懲りずにメンテをしてくれるダンナのおかげ。本当にありがとう。感謝を胸に、これからも安全第一で、お婆さんになってものんびり漕ぎつづけていきたいと思っています。
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