大宮アウェイは欠かさず観戦していましたが、今回は自宅観戦。TVで見ていたのに終わったらグッタリ……というくらいの、見ていて疲れる試合でございました。
大宮は昨年はホームで2勝しかできなかったとか。それでも、得意の「残留力」でしっかりJ1残留を決めたチーム。でも東京にとってはナクスタでは無敗ということもあって、悪い相手ではありません。しかし……2年ぶりに対戦した大宮は、以前の面影がないほどに強いチームになっていました。
日本で鋭気を養っていた梶山&ルーカス選手が入ったのはもちろんですが、それ以外はあまりメンバーが変わらなかった東京。もっと大幅に入れ替えてくるのかな~と思っていたのですが……。疲労を心配しながらも、試合はスタート。
開始直後の決定的なピンチを何とかしのいだ後も、大宮に押し込まれる場面が続きます。権ちゃんのセービングがなかったら、この試合は終わっていたかもしれません。それでも、前半の終盤になると、東京もようやく裏を取れる場面が出てきて、少しだけよくなってきました。
そして後半。ハーフタイムにポポ監督はどんな魔法をかけたのでしょう。東京は打って変わって、シュートも枠内に飛ぶようになり、蓄積しているはずの疲労はどこへやら、大宮よりもイキイキと躍動をし始めます。そして、ルーカスのジダンばりの華麗すぎるゴール! その後も東京はアグレッシブに戦いつづけ、ついに開幕戦で勝利をもぎとりました!
この日は一日中、家でJリーグの試合を見続けていましたが、全試合の中でも、たぶんこのゲームは屈指のおもしろさだったのではないでしょうか。20年目のJリーグはここまで進歩したぞ!と胸を張れるような試合だったと思います。もちろん、大宮のクオリティの高さもあってこそだったのですが……。
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チームが始動してからひと月半にも満たないというのに、わが東京の変貌ぶりに驚きが隠せません。J2の戦いの終盤から天皇杯決勝まで、たしかにいい試合を見せてくれていましたが、この3試合の東京は芋虫が蝶になったかのような成長ぶり。選手の顔ぶれが変わったことは承知していますが、今までいた選手たちもさらにクオリティに磨きがかかりました。
今までの東京は、パスを回すといっても、時間稼ぎのようにちんたらとボールを運んでいたように見えたのに、今は速い縦パスがスパーン!という感じでピッチを駆け抜けていきます。選手たちの運動量も、後半になってもあまり衰えません。もともと能力の高かった選手たちが、居場所を見つけたかのように躍動するさまは、見ていて本当に気持ちのよいものです。
改めて、ポポヴィッチ監督という人がどんな人物なのか、とても気になってきます。映像を見る限りでは、人なつこい魅力的な笑顔を見せ、時にはオシムさんばりの含蓄のありそうな発言をする人ですが……。ほんのひと月ばかりで、いったい何をどうやってここまでもってきたのか……。
試合後、スカパーの映像には、大宮の東選手に声をかけ、握手をするポポ監督の姿が映りました。大分を率いていたのはもう3年も前のことですが、それでもまだこうしてポポヴィッチさんを慕うかつての教え子がいるのですね。選手たちの信頼を勝ち得た監督は、この先さらにその手腕を発揮するに違いありません。
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2年ぶりのJ1は……大宮や神戸など、それまで以上に成長したチームもありそうで、どこが相手であっても大変な試合になりそうです。でも、開幕戦が大宮というのは、連戦の疲労もある東京にとってはよかったかな(少なくとも、苦手意識のある浦和とかよりは)。
来週のホーム開幕戦は、優勝候補にもあげられる名古屋グランパス。ストイコヴィッチ監督との対戦も楽しみです。もし、次節もいい試合をすることができるのなら、この強さは本物かも……(なぁんて疑い深いことを書いてしまいますが、実際のところはポポ監督に惚れ込んでしまってメロメロ~という感じなのです)。
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この日は、東日本大震災から1年ということで、各スタジアムでは試合前に黙祷が行なわれました。いつも味スタに集まるほどの数の人々の命が奪われてしまったのだと思うと、改めてその被害の大きさには言葉を失うしかありません。そして、その被害も痛みも悲しみもずっと続いています。
今年はどうか、災害によるリーグ中断がありませんように。皆が元気で、シーズンを終われますように……そんなことを思いながら、TVの前で黙祷を捧げました。
*メモ*
この日の得点:ルーカス(すばらしすぎる!)
交替:谷澤→石川 羽生→渡邉 長谷川→田邉
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