
↑開始前
自他ともに認めるポポファンだったワタクシですが、「今季限りで来年はセレッソ」なポポさんのトークショーに行くのも何だかなぁ……と一時期気持ちがかなり萎えておりました。が、せっかくだから皆勤賞を狙おうor参加者が少ないと気の毒だから(!?)行ってみよう!と、無理やり気持ちを奮い立たせて調布の市民会館へ。第1回と同じ会場だったのですね。
しかし行ってみれば、座席はかなり埋まっていて、盛況でございました。入口にはポポさんに渡すフラッグへメッセージを書き込めるコーナーもあり、わたしもひとこと日本語で書いてまいりました。で、トークショーのメンバーは、三田涼子さんを司会に、前田治さん、トーチュウの岩谷さん、サッカーキングの青山さんといういつもの布陣。
では、メモを元にトークショーの内容を振り返ってみることにします(もちろん録音はしていないので(テープ起こしなんて面倒ですし)、メモ書きをもとにしています)。
Jリーグ最終戦の後、チームは3日間のオフに。オフのあいだは何をしていたかと聞かれたポポさんは、
「来季は契約がないので、引越し準備と家探しをしていました」。
会場からは、ええ~っ!?という声。わたしも一瞬、大阪の繁華街を歩くポポさんの図を想像してしまいました^^;
では、以下はまとめ書きで。
--チームの雰囲気は?
「リーグ最終戦で結果を出すことはとても重要なこと。いい形で締めくくりたいという強い気持ちがありました。ファンにとっても3月まで試合がないので、最終節で勝つのと勝たないのとでは大きな違いがあります。勝利で締めくくれたのはよかったと思います」
「最終戦の後は3日間のオフにしました。フィジカル的な疲れという意味では3日も必要はないのですが、メンタルを休める、家族や友人と過ごすことでリフレッシュするという意味で3日のオフにしました。これで、一丸となって戦えると思います」
--W杯の組み分けが決まりましたが?
「気を抜いては行けないと思います。皆が日本代表に大きな期待をかけているでしょうが、プレッシャーをかけすぎてもいけないし、簡単に通過できると思ってもいけない。どの国も、日本と互角かそれ以上。ギリシャは最少失点で勝ち抜け、コロンビアは攻撃的でアトラクティブなサッカーをし、コートジボワールは全盛期よりは落ちているが一発勝負の強さがある。どこも簡単に勝てる相手ではないが、私は楽観主義者なので日本はグループを勝ち抜けると信じています」
「どういう内容であっても突破することが大事。たとえば、キリンカップで戦ったセルビアやベラルーシ戦では内容も結果も出せなかったのに、強豪国のオランダやベルギー相手では結果を出せた。そういう意味でも、グループリーグは、メンタルを含めて日本がどれだけ成長したかを試される場になると思います」
(ここで、今シーズンの東京の戦いぶりについて、ゲストからの感想が語られます。前田さんは「終わってみると定位置だった」と残念そう。岩谷さんも「歴代最高勝利数&最多得点というところでは成長したが、大事なところで勝てなかった」、青山さんは「この試合に勝てばというところで勝てないが、どうした勝てるようになるのかをうかがいたい」)
--今季のビジョンと結果について
「就任当初から言っていたことですが、メンタル強化が重要だと感じます。プレッシャーをしっかり背負って戦えるメンタルを鍛えなくてはならない。今季、あえて目標を「優勝」としたのは、選手たちのメンタルを変えるためでもありました。終了間際に勝った試合もありますし、選手たちは成長してくれたとも思います。8位という順位には満足していませんが、数字に表れないところに結果は出ており、それについては満足しています」
「私たちはシーズン前半を終えて、補強をしませんでした。補強することで必ずしも結果が出るとは限りませんが、少なくとも刺激を与えることはできます。それがなかったということは知っておいてほしいことです」
「チームの負け方は、紙一重またはイージーミスがほとんど。軸となる選手があと2人、精神的主柱となる選手がいたとしたら、安定した戦いをすることができたでしょう。来年いい結果を出したいのであれば、しっかりとした補強をすることが必要です」
--得点も多いが失点も多いということは、DFラインやCBで苦労したのでは?(前田)
「ボールは回せるけどゴールに向かうプレーが少ないと前田さんに言われて気づきました。前田さんには感謝しています(笑)。攻撃に関してもボールを繋ぐことは重要で、それでゴールをこじあけることができます。カズマも17ゴールを決めました。確かにDFは不安定でミスもありましたが、それも成長していく上では不可欠なこと。ミスがあるからこそ前進できるのです。だが、結果を出そうと思えば、補強が必要です。チーム力がアップしたのは成長の証で、順位こそ8位でしたが、それほどの差があったとは思いません」
「また、一時の結果を考えれば、守備を固めて戦うという手段もあったかもしれませんが、それは東京のサッカーではないし、クラブのためにもならない。私の意図するところではないと思いました。チームの成長、クラブの未来のために、勝つために戦うのと、負けないために戦うのとでは大きく違います。一戦一戦を勝つために戦うことで、FC東京のブランドを確立できるのではと思いました」
--2年目ということもあり、選手もポポさんの意図をわかって気持ちの強さを見せるようになりました。特に、森重やアーリアのコメントからはそれを感じましたね。(岩谷)
「前田さんもストライカーだったので、自信をもってプレーすることがどれだけ大切かおわかりでしょう。何試合か決まらないと自信をなくしてしまうものです。私が重要視するのは、選手との信頼関係をどうつくっていくかということ。しばらく決まらないからベンチに下げるようでは信頼関係はつくれない。苦しい時期にどれだけ信頼しているかを見せるのが大切です。ミスしたからといって出さなければ、ミスを怖がることにつながってしまう。ミスしてもいいからトライしろというメッセージを送っています」
--選手たちはイメージ通り成長してくれましたか?(青山)
「それは皆さんに判断していただきたいことです。ヒョンスは韓国では大学生だったのに今はA代表に選ばれるようになり、カズマは17ゴールをあげ、ヒデトや森重は代表に選ばれ、アーリアは安定した力を出せるようになり、米本は2年のブランクから輝きを取り戻し、コースケはFKという武器を手に入れ、それぞれがレベルアップをしました。でも、それは私のおかげということではなく、彼らが志を持って練習に取り組んだからだと思います。大切なことは、楽しむことを忘れないでほしいということ。トレーニング、試合を楽しむことで成長できるのです」
--天皇杯での戦い方
「先ほども言いましたが、1日でも長く戦いたいということ。2年間の集大成をタイトルで締めくくりたい。選手の思いをコントロールして、しっかりと力を出せるようにやっていくところが大切。大舞台でも今まで積み上げてきたことを示せるように、そして楽しむことを忘れず、勝っていくことで成長を見せたいと思います」
--今の国立競技場では最後の天皇杯なので、東京のチームにとってほしいですね。次はまた仙台戦ですが、アウェイということもあるので戦い方は変わるでしょうか。リーグ最終戦では勝ちましたが、前半は仙台のほうがよかったですよね。(前田)
「前田さんの言うとおりです。選手たちも再確認したと思いますが、自分たちのサッカーができないと、苦しむのは自分たちなのです。リーグ最終戦は、何をしなくてはいけないのかを再確認できた試合でした」
「先発を決めるのは選手たち自身です。わたしを驚かせてほしいですね。そうなればきっと皆さんも驚くでしょう」
(前もって募集した質問への回答コーナー)
--東京が常勝チームになるために必要なものは?
「補強。どのポジションに競争が必要かを見極め、リーダーシップがとれる選手をとること。クオリティの高い選手をとることで、競争力、チーム力、選手力のアップにつながります」
--東選手のいいところは?
「ケイゴは補強の目玉で、気持ちのある選手です。プレッシャーの中でいいプレーをしてくれたと思います。サッカーセンス、運動量、守備もすばらしい。ただ、今季の課題は決定力がなかったということ。でも、彼は大分では決定力を見せてくれていたのです。東京の前に、守備的なチームにいたせいではないでしょうか(笑)」
--インタビューでナオがポポさんのことを頑固親父と言っていますが、家では?
塚田さん「昭和の頑固親父ってどう訳すのよ!?」
ポポ「頑固親父というのは誉めことばだと思います。ナオは人間性もすばらしく、一緒に仕事ができて光栄でした。私の頭がどれくらい固いかはわかりませんが、頑固ということばは自分には合っています」
--徳永選手からの質問ですが、ポポは小平のシャワールームでいつも決まったポジションをとるのはなぜか?
「トクはすばらしいところに気づきました。若い選手は私が使っていても遠慮がないからズケズケと入ってきますが、トクみたいなベテランはちゃんと私の場所をあけておいてくれる。表札は掲げていませんが、そこが私の場所なのです(笑)」
(会場からの質問コーナー)
--2年目のほうが攻撃のバリエーションがあったが、もっとやってみたかった戦術はあるか?
「攻撃のアイデアは常にもっておくべき。どんな相手であっても、こじあけて得点をするということ。つなぐだけのサッカーではいけない。パスサッカーの結果を出すためにはクオリティを上げていかなくてはなりません。1年目があったから、2年目につながったのだと思います」
「もし来年も私がいたとしたら、今度はGKがボールをキープしながらゴールに迫っていくサッカーをお見せできたでしょう(笑)。この2年でゴールを決めていないのがGKと加賀だけだが、GKなら決められると思います(笑)」
--今までいちばん厳しくした選手は?
「そんなに厳しくした覚えはありません。厳しくしなければならないのは、地に足がついていない、または少しうまくいって浮かれているような選手。昨年は森重とヒデに厳しくしましたが、彼らにはそれだけのポテンシャルがあり、厳しくしたことの意味を考えてくれたからこそ、今の成長につながっているのだと思います」
--具体的に誰を補強すればいいですか?
「それは私が言うことではありません。誰が必要なのかはクラブはわかっているはず」
--ユース出身で活躍する選手がなかなか出てこないことについて。
「逆に考えてもらいたいのは、今レアル・マドリーのトップチームの選手で、何人がカンテラ出身なのかと。ユース出身者がチームの力になるのは理想ですが、トップチームにはトップチームの目標があります。ユース出身の野澤や三田、武藤はいいものをもっており、彼らが順調に成長することが重要です。ユース出身だからトップチームでプレーできるわけではなく、まず力をつけること、そして育てていくことが重要です」
「先ほどの補強の話にもつながりますが、ケガをする前の梶山が戻ってくるのがいい補強だと思います」
--欧州のチームで好きなチーム、またスタイルが好きなチームは? Jリーグでは?
「子供のころから好きなのはレアルマドリー。スタイルではバルセロナ、ここ数年のドルトムント、ここ10年のアーセナル。アーセナルは東京に似ており、若くていい選手がいるのにタイトルがとれていません。しかし、今年エジルをピンポイントで補強したことで結果を出しつつあります。アーセナルはいい見本。しっかりしたビジョンをブレないでもって、そのために何が必要なのかを考えなくてはなりません」
「Jリーグでは、スタイルが好きなのは川崎。もうひとつありますが、広報さんからNGが出ました(笑)」
(女性からの質問がないというポポさんの指摘を受け、最後に女性からの質問)
--私はネマがすごく好きだったのに、東京は契約してくれませんでした(会場内大ウケ&拍手)。ネマには日本にいてほしいので、もしポポさんがセレッソに行ったら、ネマを取るようにセレッソに言ってください。
「それは、彼の髪が生えたら考えます」
(ここで質疑応答が終わり、ポポさんには参加者が寄せ書きしたフラッグがプレゼントされました。最後に出演者からヒトコトずつ)
青山「まだ聞きたいことはありますが、それは元日コクリツで」
岩谷「365日FC東京の本が出ます。限定1000冊ですのでよろしく」
前田「補強ポイントもわかっているので来年もう1年やればと思うと非常に残念です」
ポポ「まず皆さんには感謝を。天皇杯で優勝できるよう、ピッチの外でも喜べるように努力したい」

↑参加者全員にプレゼントされた直筆!サイン入りポストカード
とまぁこんな感じでした。
ポポさんへの未練は断ち切ったつもりでしたが、またよみがえっちゃったなあ。FC東京というクラブについて、選手個人についてもすごくよく理解してくださっていただけに、あと1年は見てみたかったです。とにかく、天皇杯はぜひとりたい!
……ということで、長文お疲れさまでした。
*追記*
過去のポポナイトでは一度も「補強」については言及しなかったのに、今回は3回くらいしつこくおっしゃっていましたね……補強もさせてくれないのに、結果が出なかったからといってクビなのか!という思いが、ちょっと見えたような気がしました。
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